Atarashift 企業向けブログ
外国人採用のための実務ガイド
在留資格の基礎から選考、入社後の定着まで。外国人材の採用に取り組む担当者の方へ、実務で使える情報をお届けします。
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2025年10月末の外国人労働者数は257万1,037人で過去最多。厚生労働省の届出状況をもとに、推移と在留資格・国籍・産業・地域別の内訳、企業が読み取るべきポイントを解説します。
2025年10月末の外国人労働者数は257万1,037人で、過去最多を更新しました。前年から26万8,450人(11.7%)増えています。外国人を雇用する事業所数も37万1,215所で、過去最多です。
伸びの中心は、専門職や技術職が持つ「専門的・技術的分野」の在留資格です。前年比20.4%増の86万5,588人となり、全体の3分の1を占めました。この記事では、厚生労働省が2026年1月30日に公表した届出状況をもとに、内訳と企業が読み取るべきポイントを整理します。
この記事のポイント
- 外国人労働者数は257万1,037人(前年比11.7%増)、外国人を雇用する事業所数は37万1,215所(同8.5%増)で、いずれも過去最多です。
- 2021年からの4年間で、外国人労働者数は約1.5倍、「専門的・技術的分野」は約2.2倍になりました。
- 国籍別ではベトナム(23.6%)、中国(16.8%)、フィリピン(10.1%)が上位です。伸び率はミャンマー(42.5%増)とインドネシア(34.6%増)が目立ちます。
- 産業別では製造業が24.7%で最多、伸び率では医療・福祉が25.6%増で最も高くなりました。
- 外国人を雇用する事業所の63.1%は従業員30人未満で、この規模の事業所数が最も伸びています(9.6%増)。
厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況によると、2025年10月末の外国人労働者数は257万1,037人です。届出が義務化された2007年以降で、最も多くなりました。直近5年の推移は次のとおりです。
| 各年10月末 | 外国人労働者数 | 前年比 | 外国人を雇用する事業所数 |
|---|---|---|---|
| 2021年 | 1,727,221人 | 0.2%増 | 285,080所 |
| 2022年 | 1,822,725人 | 5.5%増 | 298,790所 |
| 2023年 | 2,048,675人 | 12.4%増 | 318,775所 |
| 2024年 | 2,302,587人 | 12.4%増 | 342,087所 |
| 2025年 | 2,571,037人 | 11.7%増 | 371,215所 |
2021年からの4年間で、外国人労働者数は約1.5倍になりました。増加率は2年続いた12.4%から11.7%にやや下がりましたが、増加の勢いは続いています。一方、事業所数の増加率は7.3%から8.5%に上がりました。外国人材を初めて雇う企業が増えていることがうかがえます。
なお、この数字は事業主からハローワークに提出された届出の件数です。特別永住者と、在留資格「外交」「公用」の人は含まれません。
在留資格別では、「専門的・技術的分野」が最も多く、全体の33.7%を占めます。
| 在留資格 | 人数 | 構成比 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 専門的・技術的分野 | 865,588人 | 33.7% | 20.4%増 |
| うち技術・人文知識・国際業務 | 468,068人 | 18.2% | 13.8%増 |
| うち特定技能 | 286,225人 | 11.1% | 38.3%増 |
| 身分に基づく在留資格 | 645,590人 | 25.1% | 2.6%増 |
| 技能実習 | 499,394人 | 19.4% | 6.1%増 |
| 資格外活動(うち留学352,791人) | 449,324人 | 17.5% | 12.8%増 |
| 特定活動 | 111,074人 | 4.3% | 29.6%増 |
専門職の中心である「技術・人文知識・国際業務」は46万8,068人で、2021年の29万1,192人から約1.6倍になりました。エンジニア、通訳、企画、営業などの職種で、外国人材の採用が広がっています。
「特定技能」は前年比38.3%増と大きく伸びました。ただし、厚生労働省は、技能実習から特定技能に移っても同じ事業主に雇用され続ける場合は届出が不要だと注記しています。実際の特定技能の人数は、この数字より多い可能性があります。
「身分に基づく在留資格」は、永住者や日本人の配偶者などです。就労に制限がなく、日本人と同じ条件で採用できます。
国籍別では、ベトナムが60万5,906人で最も多く、全体の23.6%です。上位10か国は次のとおりです。
| 国籍 | 人数 | 構成比 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| ベトナム | 605,906人 | 23.6% | 6.2%増 |
| 中国(香港、マカオを含む) | 431,949人 | 16.8% | 5.7%増 |
| フィリピン | 260,869人 | 10.1% | 6.2%増 |
| ネパール | 235,874人 | 9.2% | 25.7%増 |
| インドネシア | 228,118人 | 8.9% | 34.6%増 |
| ミャンマー | 163,311人 | 6.4% | 42.5%増 |
| ブラジル | 134,645人 | 5.2% | 1.1%減 |
| 韓国 | 80,193人 | 3.1% | 6.9%増 |
| スリランカ | 50,427人 | 2.0% | 28.9%増 |
| タイ | 41,468人 | 1.6% | 4.2%増 |
上位3か国の伸びは5〜6%台にとどまる一方、ミャンマー、インドネシア、スリランカ、ネパールが25%以上伸びています。採用の母集団は、東南アジアと南アジアへ広がっています。
欧米の国籍は少数です。アメリカは35,007人、イギリスは13,399人で、G7などの9か国をあわせても86,520人(全体の3.4%)でした。
産業別では、製造業が63万5,075人で最も多く、全体の24.7%を占めます。伸び率では、医療・福祉が25.6%増で最も高くなりました。
| 産業 | 人数 | 構成比 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 製造業 | 635,075人 | 24.7% | 6.1%増 |
| サービス業(他に分類されないもの) | 391,946人 | 15.2% | 10.6%増 |
| 卸売業、小売業 | 340,687人 | 13.3% | 14.2%増 |
| 宿泊業、飲食サービス業 | 319,999人 | 12.4% | 17.1%増 |
| 建設業 | 206,468人 | 8.0% | 16.1%増 |
| 医療、福祉 | 146,105人 | 5.7% | 25.6%増 |
| 情報通信業 | 97,924人 | 3.8% | 8.1%増 |
| 教育、学習支援業 | 83,225人 | 3.2% | 0.4%増 |
医療・福祉、宿泊・飲食、建設は、いずれも人手不足が深刻な産業です。外国人材の受け入れが、人手不足への対応として進んでいることが分かります。情報通信業は9万7,924人と規模は小さいものの、前年比8.1%増と着実に増えています。
都道府県別では、東京が65万2,251人で全体の25.4%を占めます。次いで愛知が24万9,076人(9.7%)、大阪が20万8,051人(8.1%)です。上位10都府県は次のとおりです。
| 都道府県 | 外国人労働者数 | 構成比 | 外国人を雇用する事業所数 |
|---|---|---|---|
| 東京 | 652,251人 | 25.4% | 87,512所 |
| 愛知 | 249,076人 | 9.7% | 28,976所 |
| 大阪 | 208,051人 | 8.1% | 31,715所 |
| 神奈川 | 148,888人 | 5.8% | 24,200所 |
| 埼玉 | 133,049人 | 5.2% | 19,780所 |
| 千葉 | 105,829人 | 4.1% | 16,735所 |
| 静岡 | 88,968人 | 3.5% | 10,967所 |
| 福岡 | 85,385人 | 3.3% | 13,682所 |
| 兵庫 | 77,016人 | 3.0% | 12,204所 |
| 茨城 | 67,500人 | 2.6% | 10,156所 |
上位10都府県で、全体の70.6%を占めます。伸び率では、和歌山(19.2%増)、大阪(19.1%増)、大分と沖縄(18.1%増)が上位でした。大都市圏だけでなく、地方でも外国人材の受け入れが進んでいます。
派遣・請負事業所で働く人の割合は、地域によって大きく異なります。滋賀は36.6%、静岡は35.1%、愛知は26.1%で、製造業の集積地で高い傾向があります。東京は15.1%でした。
事業所の規模別では、従業員30人未満の事業所で働く外国人労働者が最も多く、全体の36.1%です。外国人を雇用する事業所数で見ると、30人未満の事業所が63.1%を占めます。30人未満の事業所数は前年比9.6%増で、どの規模よりも伸びました。外国人材の採用は、大企業だけのものではなくなっています。
労働者派遣・請負事業を行う事業所で働く外国人労働者は43万342人で、全体の16.7%でした。前年比では7.8%増えています。ただし、厚生労働省は、これらの事業所で働く外国人労働者のすべてが派遣労働者などであるとは限らないと注記しています。
男女別では、男性が137万7,782人(53.6%)、女性が119万3,255人(46.4%)です。前年からの増加数は、男性が14万7,072人、女性が12万1,378人でした。男女ともに、ほぼ同じ規模で増えています。
採用を考える企業にとって、ポイントは3つあります。
1. 専門職の外国人材は、採用競争が強まっています。 「専門的・技術的分野」は4年で約2.2倍になりました。外国人材を採用する企業が増えるほど、条件や受け入れ体制で比べられるようになります。求める日本語レベルを見直すだけで、候補者の幅が広がることもあります。詳しくは外国人採用で求める日本語レベルの記事をご覧ください。
2. 中小企業にも外国人材の採用が広がっています。 外国人を雇用する事業所の6割以上が30人未満です。初めて海外から採用する場合は、在留資格の手続きに3〜4か月かかることを前提に計画を立てます。流れは在留資格認定証明書(COE)の記事で解説しています。
3. 採用後の定着が差になります。 外国人材の数が増えるほど、採用後に長く働いてもらえるかが競争力を左右します。定着の取り組みは、外国人社員の定着に関する記事で紹介しています。
外国人材の採用を検討している企業は、Atarashiftで、日本で働きたい海外人材とつながる方法もご覧ください。
2025年10月末時点で257万1,037人です。前年から26万8,450人(11.7%)増え、届出が義務化された2007年以降で過去最多となりました。
ベトナムで、60万5,906人(全体の23.6%)です。次いで中国(16.8%)、フィリピン(10.1%)の順です。
製造業で、63万5,075人(全体の24.7%)です。前年比の伸び率が最も高いのは医療・福祉(25.6%増)でした。
2025年10月末時点で37万1,215所です。前年から2万9,128所(8.5%)増えました。63.1%は従業員30人未満の事業所で、都道府県別では東京が8万7,512所(23.6%)で最も多くなっています。
「専門的・技術的分野」の在留資格で働く人は86万5,588人で、全体の33.7%です。このうち「技術・人文知識・国際業務」は46万8,068人で、前年比13.8%増でした。
特別永住者と、在留資格「外交」「公用」の人は含まれません。また、技能実習から特定技能に移っても同じ事業主に雇用され続ける場合は届出が不要なため、特定技能の人数は実際より少なく出ている可能性があります。
厚生労働省は、毎年10月末時点の状況を翌年1月に公表しています。2025年10月末時点の結果は、2026年1月30日に公表されました。
すべての数値は、厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」(2026年1月30日公表)によります。総数、国籍、在留資格、都道府県、事業所規模の記述は、同ページの別添2「届出状況まとめ【本文】」によります。
推移、派遣・請負事業所と男女別の人数、国籍・在留資格・産業別の前年比は、別添3「届出状況表一覧(XLSX形式)」の参考表から、都道府県別の人数と派遣・請負の割合は同じファイルの別表2から取りました。構成比と2021年からの倍率のうち、本文に記載のないものは、Atarashift編集部が同表の人数から計算しました。情報は2026年9月30日時点のものです。
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