Atarashift 企業向けブログ
外国人採用のための実務ガイド
在留資格の基礎から選考、入社後の定着まで。外国人材の採用に取り組む担当者の方へ、実務で使える情報をお届けします。
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外国人社員の在留期間更新で、企業が準備する書類、期限管理、特例期間の確認方法を解説します。2026年10月1日からの新しい手数料(最大7万5,000円)と、審査日数の実績も紹介します。
外国人社員の在留期間更新は、本人が行う申請です。ただし、企業は所属機関として書類を用意し、在留期限を管理する立場にあります。申請は在留期間が満了する3か月前からできます。「技術・人文知識・国際業務」では、許可の告知まで平均39.3日かかっています(2025年7月〜2026年7月)。
2026年10月1日からは、更新の手数料が大きく変わりました。これまでは一律6,000円でしたが、現在は許可される在留期間に応じた額です。窓口で申請した場合、1年の許可で3万3,000円、5年の許可で7万5,000円になります。この記事では、在留期間更新で企業がすべきことを、手続の順に整理します。
この記事のポイント
- 在留期間更新は、満了日の3か月前から満了日まで申請できます。オンライン申請は満了日の当日には使えません。
- 2026年10月1日以降に受け付けた申請から、手数料は許可される在留期間に応じた額になりました。窓口では1年3万3,000円、3年6万4,000円、5年7万5,000円です。
- 「技術・人文知識・国際業務」の更新は、許可の告知まで平均39.3日、審査終了まで平均28.1日でした。
- カテゴリー1・2の企業は、カテゴリーを証明する文書以外は原則不要です。カテゴリー3・4は、本人の住民税の証明書と「所属機関の代表者に関する申告書」が必要です。
- 満了日までに申請していれば、処分が出るまで、または満了日から2か月が経過するまでの早いほうまで、引き続き就労できます。
在留期間更新許可申請は、入管法第21条に基づき、外国人本人が行う申請です。在留資格を変えずに、許可された在留期間を超えて同じ活動を続けるための手続です。
本人以外では、地方出入国在留管理局長から申請等取次者の承認を受けた企業の職員が、本人の依頼を受けて申請書類を提出できます。届出をした弁護士・行政書士も同様です。取次者が提出する場合、本人の出頭は原則不要ですが、本人が日本に滞在していることが条件です。
申請先は、本人の住居地を管轄する地方出入国在留管理官署です。在留資格認定証明書(COE)は企業の所在地で申請するため、ここが異なります。窓口の受付時間は、平日の午前9時から12時、午後1時から4時です。
在留申請オンラインシステムも使えます。企業の職員がオンラインで申請するには、利用申出の承認が必要です。その前提として、申請等取次者の承認を受けているか、承認要件を満たしている必要があります。
申請できるのは、在留期間の満了日の3か月前から満了日までです(6か月以上の在留期間を持つ場合)。業務命令による長期の海外出張・海外赴任や、家族の同時申請など、特別な事情があればそれより前に受け付けられることもあります。その場合は、事前に申請先へ問い合わせます。
注意したいのは、オンライン申請は満了日の当日には使えないことです。最終日に気づいた場合は、窓口へ行くしかありません。
社内では、次の流れで管理すると漏れを防げます。
出入国在留管理庁が示す標準処理期間は、2週間〜1か月です。実際の日数は、同庁が毎月公表する「在留審査処理期間」で確認できます。
Atarashift編集部は、2025年7月から2026年7月までの13か月分を集計しました。「技術・人文知識・国際業務」の更新は、申請の受理から許可の告知まで平均39.3日でした。最も短い月は2026年2月の33.9日、最も長い月は同年5月の46.0日です。

同庁の統計には、「審査終了まで」と「許可の告知まで」の2つの日数があります。告知日は本人が入管で許可を受ける日で、審査終了から来庁までの期間も含みます。「技術・人文知識・国際業務」の場合、審査終了までは13か月平均で28.1日でした。つまり、平均で約11日は、審査が終わってから本人が許可を受け取るまでの期間です。
結果の通知が届いたら、早めに受け取りに行くよう本人に伝えると、全体の期間を短くできます。
なお、在留資格認定証明書(COE)の審査日数は、4月入社前に長くなる傾向があります。同じ13か月で、「技術・人文知識・国際業務」のCOEは49.8〜71.8日の幅で動きました。一方、更新は12日程度の幅に収まっています。海外からの採用の流れは、在留資格認定証明書の申請から入社までの記事で解説しています。
在留期間更新の手数料は、2026年10月1日以降に受け付けた申請から、許可される在留期間に応じた額に改定されました。それまでは、窓口で6,000円、オンラインで5,500円の一律でした。
| 許可される在留期間 | 窓口申請(収入印紙) | オンライン申請(決済手数料込み) |
|---|---|---|
| 3月以下 | 10,000円 | 10,330円 |
| 3月超6月以下 | 18,000円 | 15,330円 |
| 6月超1年未満 | 25,000円 | 21,330円 |
| 1年 | 33,000円 | 27,330円 |
| 1年超3年未満 | 48,000円 | 42,330円 |
| 3年以上5年未満 | 64,000円 | 56,550円 |
| 5年以上 | 75,000円 | 65,550円 |
「技術・人文知識・国際業務」の在留期間は、5年、3年、1年、3月のいずれかです。3年の許可は「3年以上5年未満」の区分に入るため、窓口では4万8,000円ではなく6万4,000円になります。
9月30日までに受け付けた申請は、許可が10月1日以降になっても、改定前の手数料で納付します。
手数料は、申請時ではなく許可を受けるときに納めます。窓口申請では、届いたはがきに記載された金額の収入印紙を手数料納付書に貼って納付します。
出入国在留管理庁は、収入印紙を規模の大きな郵便局などで事前に購入するよう呼びかけています。官署内の売店やコンビニエンスストアでは在庫に限りがあり、購入は現金のみです。
オンライン申請では、従来の収入印紙に代わり、指定の決済代行事業者を通じたコンビニ決済または銀行決済になりました。クレジットカードやQRコード決済には対応していません。同庁は、指定外のアドレスから手数料の支払いを求めるメールは詐欺だと注意を呼びかけています。正しい送信元は、同庁のオンライン申請の手数料のページで確認できます。
生活保護を受けている場合など、経済的に困窮している人には、1万円への減額措置があります。減額は窓口申請のみが対象で、オンライン申請では使えません。
法令上の定めはありません。申請者は本人なので、特に取り決めがなければ本人の負担です。ただし、改定後は1回で最大7万5,000円(窓口)になりました。社員から負担について質問を受ける場面は増えると考えられます。
企業が負担するかどうか、負担する場合の上限、申請方法をどうするかを、社内規程で決めておくと公平です。オンライン申請は、1年から5年の許可で窓口より5,670〜9,450円安くなります。
「技術・人文知識・国際業務」の場合、提出書類は所属機関のカテゴリーによって異なります。
すべてのカテゴリーで共通の書類
カテゴリー1・2
上記以外の資料は、原則として不要です。カテゴリー2は、前年分の給与所得の源泉徴収税額が1,000万円以上の団体・個人などです。
カテゴリー3・4で追加する書類
カテゴリー3・4の企業に転職した社員の、初回の更新
労働条件を明示する文書、登記事項証明書、事業内容を明らかにする資料、直近の年度の決算文書の写しなども追加で提出します。中途採用した社員の最初の更新は、書類が多くなる点に注意が必要です。
語学力の証明
業務内容の変更や転職で、翻訳・通訳や接客など、言語能力を主に用いる業務に就くことがあります。その場合は、CEFR B2相当の語学力を証明する資料が必要です。
日本語能力試験(JLPT)N2以上、BJTビジネス日本語能力テスト400点以上などはB2相当とみなされます。以前から同じ業務を続けている場合は、更新時の提出は不要です。日本語レベルの考え方は、外国人採用で求める日本語レベルの記事で解説しています。
健康保険の資格確認
窓口では、健康保険への加入を確認する書類の提示を求められます。2024年12月2日に、健康保険証の発行は廃止されました。現在は、マイナポータルの「資格情報」画面、「資格情報のお知らせ」、資格確認書のいずれかを提示します。提示できないことだけを理由に、不許可になることはありません。
働き続けてもらえます。満了日までに更新を申請し、満了日までに処分が出ない場合は「特例期間」に入ります。期間は、処分が出るときか、満了日から2か月が経過するときの早いほうまでです。その間は従前の在留資格で在留し、同じ活動を続けられます。
確認方法は、申請の方法によって異なります。窓口で申請した場合は、在留カード裏面の「在留期間更新等許可申請欄」に申請中であることが記載されます。オンライン申請では、この記載がありません。代わりに、申請受付の翌日に送られる「受付完了メール」が申請中の証明になります。
出入国在留管理庁は、在留カード表面の期限が過ぎている場合は裏面も確認するよう求めています。オンライン申請の場合は、受付完了メールの写しを人事でも保管しておくと確認が確実です。在留カードの有効性は、同庁の「在留カード等番号失効情報照会」でも確認できます。
期限が切れた状態で就労させると、事業主は不法就労助長罪に問われるおそれがあります。在留カードを確認しなかったなど過失がある場合は、知らなかったことを理由に処罰を免れません。
罰則は現在、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です。2027年4月1日からは、5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金に引き上げられます。改正の全体像は、外国人雇用管理指針の改正の記事をご覧ください。
出入国在留管理庁は、更新の判断で考慮する事項をガイドラインで示しています。「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」(最終改正2026年6月)です。すべてに当てはまっても、総合的に判断した結果、許可されないことがあります。
企業の対応が関係するのは、主に次の3点です。
企業の実務としては、社会保険への適正な加入、給与からの源泉徴収と住民税の特別徴収を確実に行うことが基本です。退職時に住民税を普通徴収に切り替えた社員は、納付漏れが起きやすくなります。中途採用した社員には、前職の退職後に未納がないかを確認するよう伝えておくと安心です。
業務内容にも注意が必要です。現在の在留資格で認められた活動と実際の業務が合っていることが、更新の前提です。配置転換で業務が大きく変わる場合は、更新の前に在留資格との適合を確認します。
できます。企業の職員が申請等取次者の承認を受けていれば、本人に代わって申請書類を提出できます。在留申請オンラインシステムの利用申出が承認されていれば、オンラインでの申請も可能です。
選べません。申請書に希望する期間を記載できますが、決定するのは出入国在留管理庁です。カテゴリーの区分や本人の在留状況などを総合的に判断します。
満了日の3か月前から申請できるので、最初の1か月以内の申請をおすすめします。追加資料を求められた場合、その提出を待つ日数も審査期間に含まれます。
業務内容が現在の在留資格に合っていれば、入社時に更新する必要はありません。本人は14日以内に所属機関に関する届出を行います。次の更新で、新しい勤務先の書類を提出します。
申請期間、特例期間、手数料の仕組みは共通です。提出書類は在留資格ごとに異なるため、出入国在留管理庁の在留資格別のページで確認してください。
外国人材の採用をこれから検討する企業は、Atarashiftで、日本で働きたい海外人材とつながる方法もご覧ください。
審査日数は、出入国在留管理庁が毎月公表している「在留審査処理期間(日数)」から、2025年7月から2026年7月までの在留期間更新の数値を在留資格別に抜き出しました。13か月平均は、Atarashift編集部が各月の数値を単純平均したものです。同庁の注記によると、更新の日数は許可の告知(入管に来庁した日)までの期間で、追加資料の提出を待つ日数を含み、不許可や取下げは含みません。
申請期間、申請者と取次者、申請先、受付時間、窓口の手数料、標準処理期間は、同庁の「在留期間更新許可申請」のページによります。オンライン申請の手数料と納付方法、詐欺メールへの注意は「オンライン申請における手数料額及び手数料納付方法について」、減額措置は「令和8年10月1日以降における在留許可手数料の減額措置又は免除措置について」、収入印紙の購入は「収入印紙の購入について」によります。
カテゴリー別の提出書類と語学力の証明は、同庁の「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」のページによります。特例期間は「特例期間とは?」、オンライン申請での申請中の証明は「オンライン申請を行った場合に申請中(特例期間を含む)であることを証明することについて」によります。考慮事項と健康保険の確認は「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」(2026年6月改正)によります。
オンライン申請の利用者と満了日当日の制限は、同庁の「在留申請のオンライン手続」のページによります。不法就労助長罪の罰則と2027年4月1日からの引き上げは、厚生労働省のリーフレット「外国人雇用管理指針改正の主なポイント」によります。情報は2026年10月2日時点のものです。
2025年10月末の外国人労働者数は257万1,037人で過去最多。厚生労働省の届出状況をもとに、推移と在留資格・国籍・産業・地域別の内訳、企業が読み取るべきポイントを解説します。
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