Atarashift 企業向けブログ
外国人採用のための実務ガイド
在留資格の基礎から選考、入社後の定着まで。外国人材の採用に取り組む担当者の方へ、実務で使える情報をお届けします。
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内定した留学生を4月に入社させるための在留資格変更を解説。申請は12月1日から1月末、2024年の許可率は96.7%。2025年12月からの書類省略と審査日数の実績も紹介します。
内定した留学生が入社して働くには、「留学」から就労資格への在留資格変更許可が必要です。4月入社の場合、出入国在留管理庁は12月1日から1月末までの申請を求めています。卒業前でも、卒業見込証明書で申請できます。
2024年には、就職を目的とした留学生の在留資格変更が41,142件処理され、39,766件が許可されました。許可率は96.7%です。2025年12月からは、日本の大学を卒業する留学生などについて、提出書類の省略も認められています。この記事では、2027年4月入社に向けて企業が準備することを、時期の順に整理します。
この記事のポイント
- 4月入社の場合、在留資格変更は12月1日から1月末までに申請します。1月から3月は申請が集中します。
- 結果は、卒業証明書を提出した後に交付されます。報酬を受ける業務は、許可を受けてから始めます。
- 2025年12月から、日本の大学等の卒業予定者などは、カテゴリー2と同様の書類で申請できます。派遣は対象外です。
- 「技術・人文知識・国際業務」への変更は、2025年7月〜2026年7月の平均で52.5日かかりました。2026年7月は72.9日です。
- 卒業後は、在学中のアルバイトの許可が使えなくなります。入社まで期間が空く場合は、内定者のための「特定活動」があります。
在留資格「留学」は、学ぶための在留資格です。在学中のアルバイトは、資格外活動許可の範囲で週28時間まで認められています。この28時間は、どの曜日から数えても超えてはいけません。
入社して働くには、仕事の内容に合った就労資格へ変更する必要があります。手続は、在留資格変更許可申請です。申請者は留学生本人ですが、申請等取次者の承認を受けた企業の職員が代わりに提出することもできます。
注意したいのは、卒業後の扱いです。卒業して学籍がなくなると、在学中の資格外活動許可ではアルバイトができません。入社式や報酬の発生しない研修への参加は問題ありませんが、報酬を受ける業務は変更の許可を受けてからです。
2024年に許可された39,766人のうち、変更後の在留資格は次のとおりです。
| 変更後の在留資格 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|
| 技術・人文知識・国際業務 | 31,393人 | 78.9% |
| 特定技能1号 | 2,517人 | 6.3% |
| 特定活動 | 2,394人 | 6.0% |
| 教授 | 1,032人 | 2.6% |
| 高度専門職 | 1,032人 | 2.6% |
最も多い「技術・人文知識・国際業務」では、一般的なサービス業務や製造業務が主となる仕事は認められません。入社当初の店舗でのOJTは研修として認められます。ただし、OJTが在留期間の大半を占める場合は認められません。
日本の大学等を卒業し、日本語能力試験N1またはBJT480点以上を持つ人は、「特定活動」(告示46号)も選べます。日本語を使う幅広い業務が認められ、例えば飲食店で店舗管理と通訳を兼ねた接客を行うこともできます。
出入国在留管理庁は、4月からの就労を希望する場合、12月1日から1月末までに申請するよう求めています。例年1月から3月は申請が集中し、書類がそろっていないと希望日までに審査が終わらない可能性があるためです。
卒業前の申請には、卒業見込証明書を使います。窓口で申請した場合、審査が終わると通知のはがきが届きます。ただし、在留カードを受け取れるのは卒業後です。卒業証明書を持って地方出入国在留管理局に行き、変更後の在留カードを受け取ります。
申請先は、留学生本人の住居地を管轄する地方出入国在留管理官署です。なお、「留学」の在留期限が1月31日以前で、その後も学業を続ける場合は、先に「留学」の在留期間更新を行います。
2027年4月入社の場合、目安の流れは次のとおりです。
| 時期 | 企業と本人が行うこと |
|---|---|
| 2026年10〜11月 | 内定、雇用契約の締結、企業側の書類の準備 |
| 2026年12月1日〜2027年1月末 | 在留資格変更許可申請(卒業見込証明書で申請) |
| 2027年2〜3月 | 審査、追加資料への対応 |
| 2027年3月 | 卒業後に卒業証明書を提出し、在留カードを受け取る |
| 2027年4月 | 入社、報酬を受ける業務の開始 |
在留資格変更の標準処理期間は1〜2か月です。出入国在留管理庁は、審査日数を毎月公表しています。Atarashift編集部は、2025年7月から2026年7月までの13か月分を集計しました。
「技術・人文知識・国際業務」への変更は、許可の告知まで平均52.5日、審査終了まで平均40.1日でした。告知日は、本人が入管で許可を受ける日です。
2026年3月は、この2つの差が大きく開きました。審査終了までは28.2日でしたが、告知までは65.1日です。差の37日は、留学生が卒業を待ってから在留カードを受け取ったことによるものと考えられます。ほかの月の差は8〜14日でした。
一方で、最近は審査そのものが長くなっています。審査終了までの日数は、2025年10〜12月は約32日でしたが、2026年6月は48.1日、7月は63.3日でした。4月入社に間に合わせるには、12月中の申請と、書類をそろえた状態での提出が大切です。
2025年12月1日から、留学生の変更申請で提出書類の省略が認められています。対象は、「技術・人文知識・国際業務」または「研究」への変更です。次のいずれかに当たれば、企業の規模にかかわらず、カテゴリー2と同様の書類で申請できます。
省略を受けるには、「提出書類省略に関する説明書」を作成して申請書に添付します。派遣形態での雇用は対象外です。事実と異なる説明をすると、虚偽の申請と判断される可能性があります。
この省略は、中小企業にとって特に意味があります。2024年に変更が許可された留学生の就職先は、従業員49人以下が40.9%、100人未満が55.8%でした。
通常、カテゴリー3・4の企業は多くの書類を提出します。労働条件通知書、卒業証明書、登記事項証明書、事業内容の資料、直近の決算書、代表者に関する申告書などです。カテゴリーの区分は、在留資格認定証明書の申請から入社までの記事で解説しています。
なお、専門学校を卒業する留学生は1の対象ではありません。専門士の称号があれば、「技術・人文知識・国際業務」の基準には適合します。ただし、カテゴリーに応じた書類と、称号を証明する文書を提出します。
2024年に変更が許可された留学生の就職先を見ると、中小企業と非製造業が中心です。採用計画を立てる際の目安になります。
翻訳・通訳のように言語を主に使う業務では、業務で使う言語についてCEFR B2相当の能力が前提です。2026年4月15日以降の申請では、カテゴリー3・4の企業はその証明資料も提出します。
就職を目的とした留学生の在留資格変更の許可率は、ここ数年で大きく上がりました。2019年の79.9%から、2024年は96.7%です。

ただし、2023年からは「特定技能1号」などへの変更も集計に含まれています。それでも、2024年の不許可は1,376件ありました。許可率が高いからといって、準備を省いてよいわけではありません。
9月卒業で4月入社の場合などは、内定者のための「特定活動」へ変更できます。主な要件は次のとおりです。
この在留資格で待機する間は、資格外活動許可を受けて週28時間までアルバイトができます。内定先でのインターンシップなどは、28時間を超える許可を受けられる場合もあります。
内定が出ないまま卒業した留学生は、卒業した学校の推薦などを条件に、就職活動のための「特定活動」に変更できます。在留期間は6か月で、1回の更新が認められるため、卒業後1年間は日本で就職活動を続けられます。
出入国在留管理庁のガイドラインは、在留資格への該当性、素行、生計、納税、届出義務などを総合的に判断するとしています。企業が採用前に確認しておきたいのは、次の4点です。
日本語力の基準を決める際は、外国人採用で求める日本語レベルの記事も参考にしてください。
入社後は、ハローワークへの外国人雇用状況の届出が必要です。雇用保険の被保険者であれば、資格取得届とあわせて雇入れの翌月10日までに提出します。
変更後の在留期間が満了する前には、在留期間の更新があります。2026年10月から更新の手数料が変わったため、外国人社員の在留期間更新の記事で期限管理とあわせて確認してください。入社1年目の定着支援は、外国人社員の定着に関する記事で解説しています。
在学中は、資格外活動許可の範囲で週28時間まで可能です。卒業後は学籍がなくなるため、在学中の許可ではアルバイトができません。内定者のための「特定活動」に変更した場合は、許可を受けて週28時間まで働けます。
問題ありません。入社式や報酬の発生しない研修への参加は認められています。報酬を受ける業務は、在留資格変更の許可を受けてから始めます。
許可を受けるまでは、報酬を受ける業務を始められません。入社日を調整するか、無給の研修にとどめる必要があります。12月中に、書類をそろえて申請することが最善の対策です。
企業の職員が申請等取次者の承認を受けていれば、本人に代わって申請書類を提出できます。在留申請オンラインシステムの利用申出が承認されていれば、オンラインでも申請できます。
専門士または高度専門士の称号を得て卒業する人は、「技術・人文知識・国際業務」の基準に適合します。ただし、2025年12月からの書類省略のうち、日本の大学等の卒業者の区分は対象外です。
就労資格への変更自体は可能です。卒業した海外の大学が、3つの世界大学ランキングのうち2つ以上で300位以内なら、書類の省略も使えます。内定が出ないまま日本語学校を卒業した場合も、対象になることがあります。一定の要件を満たす学校であれば、就職活動のための「特定活動」へ変更できます。
外国人材の採用をこれから検討する企業は、Atarashiftで、日本で働きたい海外人材とつながる方法もご覧ください。
許可数、許可率、変更後の在留資格、就職先の規模、月額報酬は、出入国在留管理庁「令和6年における留学生の日本企業等への就職状況について」(2025年11月)によります。審査日数は、同庁「在留審査処理期間(日数)」から2025年7月から2026年7月までの数値を抜き出し、13か月平均はAtarashift編集部が単純平均したものです。日数には追加資料の提出を待つ期間を含み、不許可や取下げは含みません。
申請時期、卒業後の受け取り、書類の省略は同庁の「在留資格「留学」から就労資格への変更申請を予定されている皆様へ」と「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」のページによります。卒業後のアルバイト、入社式、OJT、専門士、告示46号は「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(2026年7月)によります。
内定者のための「特定活動」は「大学又は専門学校の在学中又は卒業後に就職先が内定し採用までの滞在をご希望のみなさまへ」、就職活動のための「特定活動」は「大学等を卒業後就職活動のための滞在をご希望のみなさまへ」、告示46号の日本語要件は「留学生の就職支援に係る「特定活動」(本邦大学等卒業者)についてのガイドライン」によります。
申請先、申請者、標準処理期間は「在留資格変更許可申請」、不許可事例は「在留期間の更新許可申請及び在留資格の変更許可申請に係る不許可事例について」、考慮事項は「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」によります。外国人雇用状況の届出の期限は、厚生労働省の「外国人雇用状況の届出」のページによります。情報は2026年10月6日時点のものです。
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